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世界は細菌にあふれ、人は細菌によって生かされる

執筆者の写真: 3B Japan3B Japan

私は生活クラブ会員として食材を購入していますが時折、本のご紹介もあります。8月の紹介本の中に「老けない血管になる腸内フローラの育て方」、「藤井恵さんの体にいいごはん献立」の2冊がありました。どちらも腸内細菌関連のものです。テレビの健康番組でも6、7年前より腸内細菌は健康の常連として登場で、歳月を追う毎に益々注目です。私が乳酸菌の仕事に取組み始めた30年前からすると隔世の感で、考え深い日々です。

そんな中、偶々ニューヨークタイムズやネイチャーなど世界の名だたる雑誌に寄稿するサイエンスライターが2017年6月に出版したばかりの「世界は細菌にあふれ、人は細菌によって生かされる。」と言う本を手に入れました。最新の腸内細菌に関するサイエンス本です。この本の核となる考えを簡単にお届けしたいと思います。



地球誕生は45億年前です。細菌は30億年前、そして人類の誕生は2万年前です。地球の全史を1年のカレンダーに表してみると次のようになります。

地球誕生を1月1日零時とすると、初めて生命微生物が現れたのは3月中、地球に存在する生き物は10月頃までは殆ど眼に見えない単細胞の微生物だけでした。つまり、3月から10月まで微生物が地球の実権を握っていたのです。その時代を“微生物世”と呼び、その期間に微生物は土壌を肥やし、汚染物質を分解し、地球上の炭素や窒素、硫黄、リンといった元素を動植物が利用できる化学物に変え、それが動植物誕生に繋がり、12月31日11時30分に人間の誕生“人新世”が始まりました。“人新世”の特徴は人間が地球に莫大な影響力を与える時代ですがそれと同時に“微生物世”の時代でもあり、生命が死に絶えるまで微生物の支配は終わりません。我々の住む地球は微生物で覆い尽くされ、人間は菌だらけの世界に生きているのです。仮に微生物をこの地球から全て排除すると、地球上の生命体は1年で消滅すると言われています。


そして、20世紀後半に入り、地球上にびっしりと微生物が生息するように、人間を始めとする哺乳類の腸にも地球上と同じ様にびっしりと膨大な数の微生物(腸内細菌)が生息していることが明らかにされました。微生物・細菌と言うと多くの人が病原微生物を連想してしまいますが、感染症を引き起こす病原微生物は僅か100種類未満とのことです。我々の腸に棲む細菌は、普通は殆ど無害ですが最善の状況下では我々の身体にかけがえのない優れたモノとして、生命を守ってくれる存在です。実はその力は途方も無く用途が広いのです。人間の細胞は2万~2万5千個の遺伝子を保持しているそうですが、腸内細菌はその500倍程の遺伝子を持っていて、その豊富さ故、急速な進化と相余り、どの様な課題にも適応出来る生化学のエキスパートとして、我々の腸内で活動しています。


例えば、

①我々の消化を助け、栄養を食物から取り出す。

②我々の食事に欠けているビタミン・ミネラルを作り出す。 

③毒素や危険な化学物質を分解し、ほかのもっと危険な微生物を締め出したり、抗菌性の化学物質を直接用いて、我々を病気から守る。

④人間の臭覚に影響する物質を作り出す。

⑤免疫系を鍛えて、敵・味方の区別を教える。

⑥神経系の発達にも影響を与え、恐らく我々の行動にも影響を及ぼしている。


つまり、腸内細菌は私たちの生活・生命活動に驚く程深く幅広く寄与しているのです。前頁の図は私が仕事を始めた頃に出会った本に掲載されていたものですが、最新本に書かれている事とほぼ同じ内容が読み取れます。まさに図や最新本に書かれている事を、四半世紀以上に渡り、身を持って、体験・実践してきたことになります。


今後も“人は微生物によって生かされている。” “腸内細菌が健康を支配する”が益々明らかにされるでしょう。私が皆さんにご紹介する乳酸菌Rは優れた乳酸菌5種類に今注目の納豆菌、さらにその菌の餌となる発酵物や腸内にすでに発生した毒素をカットする栄養素などで様々な成分で構成され、腸を守り、養い、鍛える食品として設計されたものです。これだけ複合的に考えられた食品は他に無いでしょう。上手に乳酸菌Rを活用して頂ければ、あなた自身の腸内細菌が生化学のエキスパートとして働き、様々な問題に対応し、健康を守ってくれるでしょう。

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